人気ブログランキング | 話題のタグを見る

面白くなければ、見たくない人のために‥ニホチュウ = 石川県小松市、日本の中心で愛をさけぶブログだぞー!


by pontajima
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

トンネルを過ぎると雪国だった

冬の季節、名古屋から石川県の小松市に帰省するとき(あの頃は、名古屋発、急行 『兼六』やった)
名古屋は快晴で、冬の感覚が薄かった。

列車が北陸トンネルを抜けると‥

別世界が現れた!


青空だったけど、あたり一面が真っ白!
純白の世界があらわれた。

よく「銀世界」と表現されるけど
この場合は真っ白。

例えるなら、上質の砂糖をまぶした山裾、純白の真綿で覆われた木々と言ったところ。

まだまだ山の中といった所なんだけど、白一色で それは綺麗でした。
名画の中にとびこんだ感覚です。


「ほぉー!!」
とか
「うぉおー!!」
と言った、感嘆の声が 自然に列車内でおきます。

私も見なれた雪景色であるはずなのに、思わず
「ぅわー‥、すごー‥」
と半分空気の漏れたような声を出さずにいられませんでした。


「トンネルをすぎると、そこは雪国だった」
駒子ならいいんだけど、将棋の駒のような顔をした女性が、つぶやいています。


あまりの景色の美しさにひたっていたのに‥

さらに、隣に座っていた男性が声をかけてきたんです。

「雪景色はきれいに見えるでしょう?」
とか
「観光ですか?金沢の兼六園の雪景色でも見に?」

と、言ったような事を話しかけてきたと思うんだけど
なにしろ他の乗客と同じで雪景色に見とれていたものですから‥



「あ、はい‥」

と言ったような、いいかげんな返事をしたような記憶があります。



それがぁあ、いけなかった!


隣に座っていたとはいえ、見知らぬ人なので話かけることもなかったのが
これを機会に、なーんと延々と雪国についての講義が始まったのです。

見れば、少し年上の青年でした。
(わたしも青年でした)

「名古屋の人たちは、雪景色を単にきれいだと思ってるかもしれんけど‥」
で講義の開始。

『おお、懐かしい!石川県の方言!!』


でも手遅れでした。
すっかり名古屋の青年にされた私は、今さら小松の人間ですとは言えない雰囲気になっていたのです。

雪の大変な事や、怖さ、諸々の雪の被害など
『嫌というほど知ってます』事を延々と一生懸命話し始めたのです。

ほんとは石川県の方言でしゃべりたかったのに
「どえりゃあ、大変なんだわ」
と無理矢理 名古屋弁を混ぜて相づちを打つハメとなったのです。


しかも、この方は金沢の人だから金沢まで行く‥
私は、金沢の兼六園へ観光目的だから、このままだと金沢駅まで行かなければならない‥

ホントは実家の小松駅で降りなければならないのに‥
『弱った‥』

しかもこの人、どうも ほおっておくと、兼六園まで案内しそうな雰囲気‥

『ひじょーに弱った』
by pontajima | 2012-02-07 22:55