トラックの死体
2006年 06月 06日
金さんも朝から他の仲間と汗をながす。
だから昼休みはぐったり。
「伝票はこれだな」
運転手の吉本さんが午後の配達に行く。
行き先は岐阜の問屋さん。
名古屋から名岐国道で約一時間。
「おう、早かったな」
得意先の松本さんがバック付けしたトラックの幌をあける。
吉本さんが運転席から降りて
「まいど…あれ、なにか…」
松本さんが硬直している。
「あ、あし」
「え?」
「足、死体…」
「うそお!」
「竹ざお、竹さお」
荷物の隙間から見えている足を棒でつつこうとするが
「生きている。いびきが聞こえた」
「いつの間に?一ノ宮でとまったときか」
シャッターの棒を持ってかまえる運転手吉本さん。
竹ざおで、突く準備の松本さん。
「だれだあー!」
「でてこーい!」
「う、うーん、」
「だ、誰だ」
「あ、吉本さん、おはようございます」
金さんだアー
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