♪あーあー柳ヶ瀬の夜にびびっている♪
2006年 06月 15日
ここは、毎日その歌ばかり流れていたもんだ。
と、金さんがしみじみ言った。
西柳ヶ瀬と東柳ヶ瀬があってな、どっちだったか忘れたがやばいんだよなぁ。
とも言った。
なにしろ、パトカーのサイレンが聞こえれば、柳ヶ瀬と相場は決まっているらしい。
アーケードの街の中、ぶらり歩きながら話を聞いた。
「腹へったなぁ」
俺が言うと、金さんは
「俺、こういうの 好きなんだよなぁ」
見ると『日本で二番目に安くてうまい店』と書いてある。
「かと言って一番目はと聞いても答えられない安直さがいいんだなぁ」
「とにかく、入ろう」
「おい、入るのかよ。こんな看板の言葉にひっかかって。」
なんだよ。いいのか、悪いのか。
スマートボールなぞして、もんだいの射的場に 入ったときは
日も暮れていた。
パン パン
身をのりだして、鉄砲を伸ばして景品をうつ。
客は俺たち二人だけだった。
そして、かなり酔った中年の男と、よっぱらいの心配をする男の
二人が入ってきた。
そして、ちょっぴり柳ヶ瀬の怖いところを見ることになる。
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